オールオン4・オールオン6とは
オールオン4・オールオン6とは
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オールオン4(all on 4、オールオンフォー、オール・オン・フォー)とは、4本のインプラントで方顎すべての歯を作ることができる、歯科インプラント治療の中でも革新的な手法です。
最小限のインプラント本数で最大限のパフォーマンスを発揮するため、入れ歯やブリッジに代わる優れた選択肢として注目されています。
通常、インプラント治療は一本の歯に対して一本のインプラントを埋入します。そのため、複数の歯を失っている場合は負担が大きくなってしまうことがあります。
一方で、オールオン4治療では4本のインプラントの本数で全ての歯(12本)を再建するため、負担がなく健康と美しさを蘇らせることが可能です。
なお、顎の状態によっては6本のインプラントを用いたオールオン6(all on 6、オールオンシックス、オール・オン・シックス)治療を行うこともあります。 -
このような方にお勧め・こんなお悩みに対応
- 総入れ歯にストレスを感じており、天然歯のような噛み心地を取り戻したい方
- 欠損している歯が多数あり、残存歯の状態も悪い方
- 治療に伴う経済的な負担を減らしたい方
- 美しい口元を取り戻したい方
- 身体的に負担の大きい骨造成治療を避けたい方
- 手術当日から仮歯の入った状態で生活したい方
- 治療に対する不安や恐怖心の強い方
- インプラント周囲炎のリスクを減らし、長持ちさせたい方
オールオン4・オールオン6のメリット
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インプラント数が4本、6本で収まること
オールオン治療は、上顎または下顎の歯がすべてない方に対して行う、最小限のインプラント本数で最大限のパフォーマンスを発揮させる治療法です。埋入するインプラントの本数により、オールオン4、オールオン6と呼ばれます。歯は上顎・下顎にそれぞれ14本あり、通常のインプラント治療では1本のインプラントで1本の歯を支えます。
一方、オールオン治療では4本または6本のインプラントで14本分の歯を支えるかたちになります。
最少4本のインプラントで天然歯に近い噛み心地を得られることがわかっており(ただし、骨の状態によっては6本必要なケースもあります)、少ない本数で顎全体の歯を支えられる、身体的負担の少ない治療となっています。 -
通常のインプラントに比べ低価格での治療が可能
オールオン治療は、高額なインプラント治療をより多くの人々が受けられるようにするため、ポルトガル人のマロ博士が考案した治療法です。
インプラント治療の費用は埋入するインプラントの本数に比例します。仮に下顎全体の歯をすべて通常のインプラントで支えるならば、14本のインプラントが必要になり、費用は相当な金額になります。
オールオン治療であればインプラントの本数が4本または6本で済むため、経済的な負担を大幅に抑えることが可能です。
当院の場合1,446,000円~オールオン治療を受けていただけます。 -
見た目にも美しい口元に
オールオン治療は、上顎全体または下顎全体の歯がすべてない方のための治療です。
歯のない方は歯茎が痩せやすくなっています。歯茎が痩せてくると、見た目が凸凹になり審美性が損なわれます。
オールオン治療では上部構造に人工の歯茎が一体化しているため、若々しい歯茎が再現され、美しい見た目を維持できます。 -
骨造成不要の安全な治療
患者様の中には「インプラントをするためには骨造成が必要」といわれたことのある方もいるかもしれません。当院でも多数の骨造成実績がありますが、基本的には骨造成は行わない方針です。
というのも、骨造成で人工的に作った骨は吸収されやすく、自分本来の骨にインプラントを埋めた場合と比べて予後が不安定になってしまうからです。
また、骨造成を行うと治療期間が1年半以上かかり、身体的な負担も大きくなります。
当院では生体親和性の高いインプラントを使用し、さらにCTシミュレーションで的確な埋入位置を特定することにより、骨造成せずとも安全にインプラントを埋入することが可能になっています。 -
手術当日に仮歯を入れることが可能(即時荷重)
一般的なオールオン治療では、術後、仮歯が入るまでに2週間ほどの期間を要し、その期間中は入れ歯を使わなければなりません。入れ歯は食べ物の咀嚼が難しく、装着時の違和感があったり、食後に清掃が必要だったり、何かとストレスを生じさせます。
当院では骨に固定しやすいインプラントを使用していることから、インプラント手術と同時に仮歯を入れることが可能です。
手術当日にネジで固定された仮歯が入ることにより、入れ歯によるストレスなく過ごせます(ただし、固いものを咀嚼することはできません)。 -
静脈内鎮静法で手術の心理的な負担を軽減
当院のオールオン治療では手術時に静脈内鎮静法を行なっています。静脈内鎮静法とは、点滴で鎮静薬を注入し、治療に伴う緊張や不安、恐怖を感じないようにするものです。全身麻酔とは異なり、体外に速やかに排出される安全な鎮静薬であり、内視鏡検査でもよく用いられています。
インプラント手術自体は局所麻酔によって痛みを感じないのですが、治療中の音や振動から緊張してしまうことはよくあります。
静脈内鎮静法を行なった場合は、リラックスした気分でうとうとしている間に手術が終わるため、手術に対する心理的な負担がなくなります。手術直後は静脈内鎮静法の影響でふらついたりすることもあるため、当院にてタクシーを手配し、ご自宅の玄関先までお送りします。 -
力のコントロールでインプラント周囲炎のリスクが低減
インプラント周りの骨に生じるインプラント周囲炎はインプラントの脱落にもつながる疾患です。オールオン治療においてもインプラント周囲炎は起こりえます。
「インプラント周囲炎でインプラントが抜けてしまう可能性があるのでセルフケアが大事」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。しかし、当院では食いしばりなどにより土台となる骨に無理な力のかかることがインプラント周囲炎の主な要因であると考えています。いくらセルフケアを頑張っても、噛む力を適切にコントロールできていなければリスクはなくなりません。
当院では噛む力のコントロールまで考慮した治療により、インプラント周囲炎のリスクを低減しています。
症例紹介
症例①ボロボロの歯全体をAll-on-4、All-on-6で再建した症例
- 年代/性別
- 50代/男性
- 症状
- 2~3年で歯が抜けていき、噛むことがつらくなってきた。
- 治療方法
- 抜歯の上、上顎はAll-on-6、下顎はAll-on-4にて治療。
- 治療期間
- 1年0カ月
- 通院回数
- 15回
- 費用
- 4,660,000円(税別)/5,126,000円(税込)
- 備考
- アストラ 上顎6本・下顎4本
大臼歯(奥歯)の骨が骨吸収が激しくインプラントを埋入するには不安定であったため、前歯部および小臼歯部にインプラントを植立して再建いたしました。
症例②全上顎または下顎の歯を支える治療を行なった症例
- 年代/性別
- 60代/男性
- 症状
- 上下の歯が動いて、まったく噛めなくなってきた
- 治療方法
- 4・6本のインプラントを使用して、全上顎または下顎の歯を支える治療
- 治療期間
- 8カ月
- 通院回数
- 15回
- 費用
- 4,450,000円(税別)/4,895,000円(税込)
- 備考
- ネオデント(ジェネリック)上顎6本・下顎4本
骨の問題がある場合は骨移植が必要となることがあり、治療後も適切なケアが必要です。
当院のオールオン治療について
インプラント治療は単に歯の欠損を補うというだけの治療ではありません。本来の咬合機能を取り戻すことで美味しく食べられるようになったり、口元に自信を持てるようになったり、それまで抱えてきた心身のストレスから解放してくれる治療です。人生をポジティブに変えてくれる治療といっても、けっして大袈裟ではないでしょう。とくにオールオン治療の対象となる方は、歯の欠損が多く、残っているに歯もだいぶダメージがあります。そういった方にとって、天然歯同様の咬合機能を取り戻せるというのは大きな変化です。
一方、口腔の状態が悪化してしまった要因としては、「治療への恐怖心から受診を避けてきた」ということもあるでしょう。当院では心身一如という考えのもと、患者様の想いを汲み取り、寄り添いながら治療していくことを大切にしています。初診時には公認心理師によるカウンセリングを実施し、治療法などについて公平公正な情報提供を行います。その上で判断するのは患者様ご本人、こちらから治療を押し付けたり誘導したりすることはございません。オールオン治療を検討される方は、遠慮なく、気軽にご相談ください。