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2007年10月14日

私とデトックス

奈良県 審美歯科 歯科博士のコラム

【僕は銀を入れない歯医メ?!】
「銀でいいです。」 もう慣れましたが、歯科医として非常に無力感を感じてしまう一瞬です。

僕が初めて歯科医院を開業した10年前から今までをふりかえってみますと、巷には、それ以前と比較して、品質がよくかつ価格が驚くほど安いものが溢れるようになり、消費者としては喜ばしい限りです。

では、この10年を歯科界に目を向けて、僕なりに考えてみたところ、例えば『保険で使用できる材料において、組成が改良されて体に良いものになった』とか、『前歯にセラミックの歯が保険適用になった』などという患者さんに喜ばしい劇的な変化など全くなかったと言えます。

僕はといえば、疑問を感じつつも、ただ国の定めた金属を、穴のあいた歯に詰めて治療するだけの日々。それだけならよかったのですが…


【合金の飴】
全国には、歯科医院は7万軒近くあります。奈良県には、700軒 − 実にコンビ二の3倍の数にのぼるすごい数です。その歯科医院で働く歯科医師には、当然家族がいます。その家族に、保険適用の銀歯を無条件に入れる歯医者がいるとは思えません。

私たちは、スーパーで、野菜や肉などの食品を購入する際、その原料や生産地などをチェックしますよね。自分や家族が直接口にする食品に関しては敏感であるにもかかわらず、歯の治療の際、口に入ることになる金属の身体へのリスクについては、意外と無頓着になりがちなのではないでしょうか?

保険指定の銀歯の金属組成を見ると、金は少量含まれているものの、残りは、銀、パラジウム、銅、インジウム、イリジウム、といった合金です。これらの金属は、口の中でイオン化して溶け出し、唾液等のタンパクと結合して、身体のさまざまな不快症状を引き起こしやすくなる(いわゆる金属アレルギー症状)のですが、複数の金属を口中に入れることは、このアレルギーリスクを高めてしまうのです。最近の研究では、口中金属が、肌のシミ・シワなど皮膚への影響をはじめ、免疫力を低下させて老化を促進してしまう危険性も指摘されています。

どんなに食品やサプリで健康・美容に気をつかっていても、口の中にいつも“合金の飴”を唾液を介してなめているという状況 − 僕は、考えただけで恐ろしくなってしまうのですが…。


【知りつつ入れる功罪】
『自己責任』という言葉があります。歯科医サイドとしては、きっちりとした説明もしないで、自動的に銀を歯に装着したならば問題ですが、患者さんが、メリットとデメリットを理解された上での決断であるなら、何ら問題はないわけです。

歯科治療の材料選択は、大変重要であると考えます。なのに、それが世間一般では、あまりに安易に受け止められていることを悲しく思うのです。

人間が生きるために一番大切な《食べる》ということ。その入り口をまかされている歯科医が、もしも、時間がないとか、説明が面倒とか、金儲け主義と言われることを嫌って、保険治療をすすめてしまっているのならば、それは、患者さんにとっては大変迷惑なことではないでしょうか。

僕は誓って、家族の大切な身体に銀主体の合金を入れたりはしません。


次回は「美容歯科・最前線」についてお話したいと思います。


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