2008年01月26日
私と歯科医療

【僕が完全予約制にこだわる理由(わけ)】
歯科医院に『完全予約制』をかかげた時、「急患さんが来院の場合にはどうするのか」の扱いについて、ことさら問題視される傾向にあります。むしろ問題は、何年も歯医者に行くこともなく、ある日突然、「今すぐ診てください!」と平然と電話口でおっしゃる方ではないでしょうか。
果たして、歯の激痛は突然来るものなのか? 答えは、限りなく「ノー」に近いと僕は思うのです。「ちょっとココがヘンかも?」という違和感を覚えた時点で早めに受診するだけでも、“突然の激痛”からは少なくとも逃れることが可能になります。
皆さんも1度や2度は、あの耐え難い歯痛に襲われて、「あんな痛みになるくらいなら、次回からは、早めに定期検診を受けて痛くならないようにしよう。」とその時は思われた経験があるのではないでしょうか?しかし、実際のところ、予防のため積極的に定期検診を受けられる方は、残念ながら、日本ではまだまだ少数派なのです。
【急患さんの電話を受けた、ある日の某歯科医院の内情】
急患さんの電話が鳴り響きます。受付スタッフは、予約がいっぱいである旨を伝えますが、患者さんの勢いに負けて、待っていただくことを前提としての来院を了承いただくわけです。ほどなく、顔をしかめた患者さんが、ご来院。待合には、数名の別の患者さんが待っておられる状態です。いくら待っていただくとは言え、痛いという方を長時間、待合に放置するわけにもいかず、30分ほどで診療室にお通しして、応急処置に入るわけですが・・・。この一連の流れの中、何か大切なことを忘れてはいないでしょうか?そうです。もともと予約をしていた患者さんのことです。急患さんが来られたことで、「自分の順番を抜かされて待ち時間が長くなるのでは。」と不安な気持ちにさせてしまうわけです。また診療の合間に予定外の応急処置治療を割り込んで入れることになるため、時間的余裕がなくなり、医師の施術が乱暴になることも考えられます。やはりこの状況は、あらかじめ予約をして来院された患者さんにとって不利益にこそなれ、よいことはひとつもないのです。
【揺れる歯医者心】
僕は、以前勤めていたクリニックでは来るもの拒まずで、一日40〜50人診ていました。歯科の治療は小手術の連続で細かい仕事なので細心の注意が必要です。当然1人の歯医者がこなせる人数にも限界がでてくるわけですが、困っておられる患者さんには基本的に医療従事者は弱いのです。歯科医療の成功は、患者さんとスタッフと歯医者が一緒になって作り上げていくものです。最近はいろいろ特色のあるクリニックが増えてきました。みなさんにとっては選択肢が増えてよいことだと思います。
『すぐ診てくれるクリニック』でいて『時間を守るクリニック』が理想ですよね。僕もそれにむけて体制を整えたいと思っています。